相談No.2100
大事な人を裏切ってしまい、自分は心に欠陥があると感じる
お久しぶりです。**歳(三十代半ば)のタケです。
もうこの先、自分は誰かを一途に好きになり、深く愛を注ぎ、結婚できないように感じてしまっていて、思わず相談してしまいました。
自分は、誰かと結婚し、家庭を築き、子どもを育てていくことに憧れがありますが、それが出来ない程に心に欠陥があります。つい最近も、とても罪深いことをしました。このエピソードや自分の心の動きなど聞いて、何か思うところや改善できそうなところがあればコメントを頂けたら嬉しいです。
自分には先日まで、自分のことをとても好いてくれて、政治や仕事、人として大事にしていきたい価値観も合っていて、犬猫などの小動物も好きで、何か問題があっても自己完結させてしまいがちな自分に話し合おうと持ち掛けてくれる優しい年下の彼女がいました。
彼女は自分に自信がないタイプですが、ものの考え方や自分の意思もしっかり持っていて、組織に貢献するための仕事がきちんと出来る強い面も備える人間です。
女性と言うよりは娘のように感じてしまう時もありますが、この子が喜んだり楽しいと思える時間を沢山作ってあげたいなと思え、入院した時は他の全てを差し置いて彼女の家族よりも先に助けに行き、毎週どこに連れていくか考えて車で遠出したりと思えたくなる存在でした。
一方で彼女は、僕がいつかどこかに行ってしまうのではという不安がずっと渦巻いていたみたいで、たまにそれをこぼしたり、ごくたまに心がネガティブに傾いた夜に電話でくどくど責められることなどもありましたが、それはそれで愛おしく、心を満たしてあげられることをもっとしたいとも思えたし、基本的には気も合って笑いが絶えない時間を重ねてきました。自分がとある事情で引越すまでは半同棲をしていましたし、ほぼ毎日寝る前に電話をするような関係が1年ほど続きました。
そして、そんな彼女を自分は裏切りました。
彼女との結婚も考え始める一方で、今の自分を良いと思ってくれる女性が他にもどれ程いるのか確かめたい、あわよくば好意を寄せられたいだとか、それでもっと良い出会いがあれば儲けものだ、という気持ちでマッチングアプリを軽はずみに始め、そしてそれが彼女の友人に見かけられたようでバレてしまい、ひどく傷つけて別れました。
「やっと信じられる人と出会えたと思ったのに、こんな裏切られ方をしてトラウマになりそうで本当に悲しい。誰にでも優しいだけな人間だってなぜ気づけなかったんだろう」と言われました。
こういった裏切りで傷つけてしまったことは過去もあり、もう良い年齢の大人なのになぜ未だにこんな心の動きと行動をしてしまうのか、人として壊れてしまっているのか、と考えつつ、自分なりにその原因を考えてみました。
(こんなことをする人間だからかもしれませんが)自分は昔から「本当には人に受け入れてもらうことは出来ない」「深く愛してくれる人はいない」「誰とも深い人間関係になれない」「いつか1人になる」というのが心にずっと渦巻いていて、ふとその感情に傾くと浮気に走ってしまうのかなと考えています。
社会人になってからしっかりしてきたので今ではあまり人から軽んじられないですが、幼いころから大学の前半までは基本的に自分に自信がなく、何かを言われても我慢しやすい「くぼみ」の性質がありました。いじられキャラのように親しまれることもあれば、存在が軽んじられていじめに近い状態に発展することも時にはありました。誰かに認められたい、受け入れられたいという欲求が強く、嫌われることが人一倍怖いです。プライベートや仕事でも、問題や障害が起きた時に誰かに頼る発想が出てこず、意識して気を付けないと人に頼ったり相談せずに自己解決させる癖がつい最近までありました。
あとは自分の汚い面やネガティブな面を人に見せることもとても苦手です。多分この文章も、無意識ながらに「救いようのない人間であるとしても、何とかして少しでも他の読者から見て印象が悪くならないような表現で書こう」とか考えながら書いていると思います。
内容が散らかっていて分かりづらかったかもしれませんが、自分の理解では大体このような感じの人間です。以上を踏まえて、自分のこの病気のような心に対して、校長から何かアドバイスを頂けたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ふぬー。
まずその過去からの「誰かに認められたい、受け入れられたい」という欲求が強い件は、今回の浮気まがいの騒動に、あまり関係がないと思うんだよな。いや語弊があるな。関係はあるが、浮気を生み出す背景にあるような寂しさとか、承認欲求とか、性欲とか、モテなかったことへの反動とか、そういったものを合計するとほとんどの人が持っているだろうし、盤石な人などいないだろう。君の背景そのものも特殊とは言い切れないけど、浮気につながりそうな心理一般というくくりで言えば、ほとんどの人に何かしらあると思うんだよな。
だから言い訳するなっていう話ではなくて、そんなに壊れている人間かのように言わなくてもいいんじゃないかと。例えば校長のところに相談する人でも、大事な彼氏がいながら、もっと他の可能性を探っている人だっているし、じゃあそういう人の性格がぶっ壊れているかというと、そうでもないんだよな。他の傷ついた人の話に心を痛めていたり、世の中の痛ましい事件に落ち込んだりしている。校長は大事な彼女がいるときにマッチングアプリで他の人を探したことについて全く肯定はできないけど、そのぐらいのことが「人の欠陥」だなんて、本当にこれっぽっちも思わないんだよな。そして君が彼女のことを好きだったり大事に思っていたことも嘘だとは思わない。
いつも言うけど、校長はたぶん一番人を信用していなくて、一番人を信用しているからな。人がそんな綺麗なものだと思ってないし、そういう意味では信用していないけど、その一件で君の人間性がどうこうなんて思わない。そういう意味では信用している。
存在を軽んじられたくない、認められたい、嫌われることが怖い、こういうのもみんなが持っているものだから。それにマッチングアプリを入れてバレたというのは誰もが経験するわけではないが、心の内側の動きまで含めれば、それに相当するぐらいの罪はそれぞれにあるだろうと思うけどな。だから仕方がないと言っているんじゃないぞ。そんなことで自分を欠陥品のように言うなということ。そんなこんなで生きていけばいいし、「自分は誰かを一途に好きになり、深く愛を注ぎ、結婚できないように感じてしまっていて」というのもまた違うから。
世の中には本当に浮気心が全然起きないような人もいるけど、そういうチャンスがなかったり、そういう心はあるんだけど臆病さによって動かなかったり、過去にそういうことがあったけどもうそういう恋愛に疲れ果てていたり、罪悪感が上回ったりと、浮気しない理由も様々だろう。君ももう本当に自分にうんざりして、同じことを繰り返さない可能性だってあるよな。だから君は今回のことで嫌気が差して、次こそはと思えばそれでいいのさ。根っこから否定する必要はない。
それより、まぁ別れた彼女は君に失望したわけだが、その一件で君のことを全く信用できなくなったんだよな。でもそのショックの大きさは、信用したかったということの裏返しでもあるから、君が彼女にしてきたことが嘘でないのなら、そしてもしやり直したい気持ちがあるのなら、正面から謝ったり説明して、復縁にチャレンジしてみてもいいんじゃないかと思うぞ。そこは新しい道に進むかどうか自分で決めることだが、一つの可能性として。復縁後の関係性はそれなりに難しくはなるだろうが。
それはともかく、あまり難しく、否定的に考え過ぎぬよう。校長が言いたいのは「そんなにおかしくないぞ」ということだ。
少しでも気が楽になりますように。
これを栄養にしてちゃんと幸せになりますように。