
いきなり問いかけますが。あなた、どちらが好きですか。近くにいたらどちらを好きになりますか。
(A)超素敵なルックスで、何かのジャンルですごい実力者なのに、すごく不安そうにしていて放っておけない人。
(B)超素敵なルックスで、何かのジャンルですごい実力者で、堂々としていて何でもできる人。
ほらAを選んだ(違ったらすみません)。まぁアンケートを取れば完全にAが有利になるでしょう。ギャップもありますし、自分が完璧でないからこそ相手の不完全さにホッとしますからね。だったらなぜ「恋愛には自信が必要」といった認識が世に広まっているのでしょう。あなたは「自信がないから恋愛ができない」「まず自信をつけてから恋愛しよう」などと思っていませんか?
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自信がないと笑顔が減ります。自信がないと活動が減ります。自信がないと好かれないような(例えば意地を張った)行動を取ってしまいます。自信がないと自然体ではいられません。自信がないと素直ではいられません。自信がないと素敵になろうという行動を起こせなくなります。確かに恋愛にはマイナスですね。うーん、やはり自信がないと恋愛ができないのでしょうか。
でも、最初の二択で分かるように、自信がない人のことは揺さぶれそうな感じがします。自信がない人を見るとホッとします。自信がない人を見ると、かわいいなと感じたりもします。自信がない人には何かしてあげたいという気持ちにもなります。これは恋愛に有利な感じがしますよね。自信満々な人に引っ張られたり揺さぶられたりしたい人もいますが、自信のなさ、そういうところからくる愛嬌が「大好物」な人もたくさんいるわけです。そう考えると、自信のない人が(恋愛のために)頑張るべきことは「自信をつけること」ではないような感じがしてきませんか。
校長が常々言うことですが、恋愛感情が生じるときというのは、「相手を素敵だと感じる(価値が高いと感じる)こと」と「相手に影響を与えられそうだと感じること」が揃ったときなのです(この点の詳細は今回は語りません)。もっと俗っぽく言えば、「素敵」と「いけるのかもしれない」が揃ったときです。ということは・・・「自信がない」というのは「いけるのかもしれない」を相手に与えているようなものなので、自信のなさは恋愛を阻害する要素ではないということです。ただ「素敵」のところが難しいだけであって、自信のなさは直さなくていいということです。
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でもさっき、自信がないと恋愛にいろいろマイナスって言ってたじゃん、という感じがしてきますね。もう一回見直してみましょう。
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「自信がないと笑顔が減ります。自信がないと活動が減ります。自信がないと好かれないような(例えば意地を張った)行動を取ってしまいます。自信がないと自然体ではいられません。自信がないと素直ではいられません。自信がないと素敵になろうという行動を起こせなくなります。
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こう書きました。「自信がないと笑顔が減る」のはそうですが、実はマイナスではなく、そのぎこちなさが好きだという人はたくさんいます。
「自信がないと活動が減る」のはそうです。なので活動を増やしましょう。「自信がないと好かれないような(例えば意地を張った)行動を取る」もそうですね。なので素直さを心がけましょう。「自信がないと素敵になろうという行動を起こせなくなる」も確かにそうなので、腐らず自分を素敵にしようという努力を続けましょう。
つまり何が言いたいかというと、「自信がない」を直さなくてもいいので、そのマイナスの影響を埋めていきましょうという話です。自信がないことが問題ではないので、自信をつけてから恋愛しようとか、自信がないからいけないんだとか、そんな風に思わなくていいのです。
自信がないことによる弊害は、もじもじすることや不安そうにすることではなく、行動が減ってチャンスが減ったり、逆に平気そうな顔をしてしまって壁をつくってしまったり、硬くなって愛嬌がなくなったり、着たい服を着られなくなるなど素敵になるほうに動けなくなることです。それらを意識して克服しつつ(例えば行動量などは無理してでも増やしたり、素敵になろうとか武器を増やそうとしつつ)、むしろ「自信のなさ」を生かした素敵さを目指せば、自信のなさそれ自体は恋愛にプラスなのです。
ですから、男性も女性も、「自信のなさ」を生かした良い感じの人を目指してみませんか。とぼけもしない、硬くなりもしない、おどおどしすぎないが不安は出す、自信あるふりもしない。例えば苦笑いしながら「いやー自信なくて」「怖いじゃないですか人と接するって」と言える自分を目指しましょう。まぁ極端な話、それができなくてもいいです。「いやー・・・」とか言って困った顔をすればいいです。それでも他に素敵なところがあれば、その微妙な苦笑いが魅力になりますから。
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まぁもちろん「素敵」に思われるほうが難しいですけどね。人を惹きつけるのは大変です。でも、とにかく「自信のなさ」がネックなのではない、それは生かせる、そこで立ち止まらないでほしい、と伝えたかったのです。
自信のない自分でいい、から始めましょう。